会員さんの質問で最近こんな質問をいただきます。
「コンクリートに穴をあけるにはインパクトではダメですか?」
「コンクリートの壁を木の板に変えたいのですが穴あけはどんなドリルがおすすめですか?」
と言った内容です。
実は普通の電動ドリルやインパクトドライバーにコンクリート用ビットをつけても穴を開けることはできません。
全く開かないわけではありませんがほとんど進まないので複数あけるとなるとなおさら難しくなります。
そんなときは振動ドリルやハンマードリルが必要になります。
私もちょうど大きな機械の脚を固定するためにコンクリートに穴をあけたかったのでレビューがてらマキタやBOSCHののハンマードリルやE-Valueの振動ドリルなど試してみました。
他にも中国のメーカーのマキタのバッテリーが使えるコードレスのタイプのハンマードリルも使ってみたいと思います。
基本的にDIYレベルでちょっとした穴を開けたいという内容ですので本職で使うような使用には高価なハンマードリルをチョイスしてくださいね。
もくじ
コンクリートに穴をあけると言っても色んなシチュエーションにもよりますよね。
4mmの穴を2~3個あけたいのか?それとも26mmの穴を100個あけたいのか?全く変わってきます。
今回はDIYで使う程度という前提で話しますがちょっとした作業なら振動ドリルで十分なんですがたくさんあけたり10mmを超えるの太い径を開けるならハンマードリルがおすすめです。
もちろんハンマードリルは高いのですが割と程度の良いものが中古で売られているのでヤフオクなどで中古を探すのも良いかもしれません。
ただし振動ドリルとハンマードリルはビットのチャック部分が変わってくるので注意して下さい。
実はコンクリートに穴をあけるには回転だけではほとんど穴を開けることはできません。
(まあ今回の動画では開いてしまうこともあるのですが、ビットにもよります)
なので回転と同時に振動するドリルが必要になってきます。
振動するドリルとしては「振動ドリル」と「ハンマードリル」に分かれます。
まずは振動ドリルとハンマードリルの違いを見ていきましょう。
こちらはE-Valueの振動ドリルの画像です。
チャック部分を見て下さい。
一般的なドリルと同じチャックですがよく見る木工用で使う電動ドリルのタイプではなくチャックハンドルのものなので強く締めることができます。
振動ドリルに使えるビットは丸軸や6角軸となり普通の電動ドリルと同様のビットを使うことができます。
次にハンマードリルですがチャック部分が違ってSDSプラスという規格になっています。
こちらの画像は動画でも紹介しているマキタのものになります。
これはハンマードリル専用の規格で差し込むだけで設置できて振動に強く粉塵も入りにくい作りになっています。
他にもはつり作業専用のハンマーや大口径の穴をあけるプロ用のSDSmaxというものもありますがこれはまずDIYでは使わないので除外しておきます。
基本的にどちらもグリップがついていてしっかり押しながら穴をあけます。
なので
◆振動ドリルには普通の電動ドリルと同じビットが使える
◆ハンマードリルはSDSプラスという特殊なシャンク
とおぼえておいて下さい。
どちらも深さ調整のための棒もついているのも特徴です。
また振動しないようにできるので普通のドリルとしても使うことができるので1個持っておいても損はないと思います。
振動モードにしても上位クラスだと無負荷では振動しないようになっています。
パワーはというと振動ドリルよりハンマードリルのほうがパワーが上というのが一般的になりますね。
振動ドリルやハンマードリルの違いがわかったところで何を買っていけば良いでしょう。
これは使う人によって正解が異なるので自分の使用頻度や状況によって選んでいきましょう。
私が色んなタイプのドリルを使ってみますので動画を見ながらあなたの使用にあうか参考にしてくださいね。
※少しずつ動画を増やして追記していきます。
まずはマキタの18mmまで穴あけが可能な「HR1841F」です。
型番に18が入っているので18mmというのがわかります。
26とか大きなグレードもありますがDIYレベルならこれで十分でしょう。
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私はこれを買いましたが新品だと17,000円程度するのでちょっと割高感がしますね。
なので程度の良さそうなものの中古を探して購入しましたよ。
「HR1841F」を実際に使った動画はこちらになります。
今回は狭い場所に穴をあけたので体も入らず手を伸ばしての作業でしたが簡単にコンクリートに穴をあけることができました。
ただし振動のみというのはないので「はつり作業」には使えません。
はつり作業をしたい場合はもう少しハイグレードを探してくださいね。
こちらも18mm径なのでマキタの対抗機になります。
見た感じや触った感じはマキタのほうが高級感があります。
しかし実際にコンクリートに穴を開けたところほとんど違いがわからないぐらいです。
正転早く、逆転がゆっくりまわるという違いがあります。
中古なので若干チャックの動きが悪くビットの取り付けが硬かった印象がありますがオイルやグリスで改善します。
個体差の範囲だと思います。
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BOSCHハンマードリルの動画をご覧ください
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マキタとBOSCHのハンマードリルを見てきましたが、どちらも15,000円以上と正直値段が高すぎるという声も聞こえてきます。
それにDIYレベルだと何個も穴をあけるというシチュエーションも少ないですよね。
SDSプラスのシャンクだとビットの汎用性も低く、普通のドリルとして使うことも出来ないです。
そんなときは振動ドリルをおすすめするのですが、振動ドリルはチャックがハンドルで締めるタイプですが普通のチャックタイプになります。
なのでドリルビットの汎用性が高くどんなチャックでも使うことができます。
弱点としては振動でチャックが緩む場合があるのでその点だけは注意してください。
で、今回使用したのがE-Valueの振動ドリルEID-650VAなんですが価格は6,481円(Amazon)とリーズナブル。
もっと安い物もあるのですがただ安いものは粗悪なものが多いです。
そこはE-Valueなので作りも安心です。
以前も集塵機やトリマーなどを紹介してきましたがかなり完成度の高いものをそこそこ安く販売してくれるのがE-Valueです。
今回も使ってみましたが重量もマキタと同様でモーターのスペックはマキタ以上だったのでパワーには全く問題ありませんでしたよ。
E-Valueは藤原産業が販売してますが、藤原産業といえばSK11です。
SK11のビットも相まって40mmのコンクリも簡単に穴を開けることができました。
6角軸のビットもよく切れましたがやはりセット物のほうが若干切れが劣る印象です。
※ビットについてはもう少し下にスクロールしたところに記載してあります。
マキタのハンマードリルと比べると約1/3の価格です。
値段を考えたら超コスパが高いのでちょっと穴を開けたいな~という場合にはおすすめです。
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E-Value振動ドリルの動画をご覧ください
今度はちょっと変わり種なんですがマキタの18Vが使えるという本体が互換品?となるAbeden(あべでん)のハンマードリルです。
充電式なので取り回しが楽という利点がありますがパワーはどうなんでしょう。
モードの切替も今までのマキタやBOSCHのハンマードリルとは違い「回転のみのドリルモード」「回転と振動のハンマードリルモード」「振動だけのハンマーモード」があるのでハツリ作業もできます。
ビットの着脱はチャック部分が若干硬めでしたがグリスやオイルを塗れば多少良くなりますがマキタのようにスムーズではありません。
実際に使ってみるとパワーも申し分なく穴も6mm程度ならしっかり開きますしマキタのハンマードリルと遜色ありません。
振動する感じもマキタによく似てるのでベースになっているのはマキタの本体かもしれませんね。
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正直これが10,000円程度なら安い気がします。
コンクリートに穴を開けたいときって外の作業が多いと思うのでコードレスというのはちょっとした作業に威力を発揮します。
DIYレベルならこれで十分かもしれません。
動画はこちら
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動画内で使ったコンクリートに穴を開けるためのビットやアタッチメントを紹介します。
シャンク(チャック部分の取り付け軸)が一般のドリルとは違うハンマードリル用がSDSプラスなので注意してください。
プラグについてはあとで記載しますが最も簡単なのはコンクリートに6mmの下穴をあけそこに6mm径のプラグを打ち込むのが簡単でかなり強固に固定できます。
6mmの穴を開けることができればOKなので大きくても10mmぐらいまでのビットがあれば十分かと思います。
私が使ったのはミヤナガというメーカーのデルタゴンビットです。
金物屋さんの一押しになります。
ホームセンターに行けばコンクリート用ビットというのがあると思うので探してみて下さいね。
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こちらはビットに螺旋がありますがコンクリート用は螺旋がないタイプでもOKです。
E-Valueの振動ドリルで使ったビットがこちらになります。
丸軸のものですがかなり切れがよく間違えて振動モードなしの回転モードで開けてしまったのですが簡単に穴が開いてしまいました。
動画で使用したのは6mmでエビプラグの下穴もこれでOKですね。
◆EB-SK11 コンクリートドリル 6.0mm
色んな径を単品で購入したい人はこちらから選んでみて下さい。
5.0mm以下は3本セットが販売されています。
◆SK11 コンクリートドリル 振動用 3本
6角軸のインパクト対応のものはこちらになりますが丸軸の単品に比べると若干切れが劣る印象です。
でもちょっと使うぐらいなら全然問題ありませんよ。
◆SK11 六角軸 コンクリートドリルセット 6本組
コンクリートに穴をあけたのは良いですがそこにビスを打って木の下地を取り付けたい場合はどうでしょう。
そんなときはエビプラグがおすすめです。
◆エビプラグ
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実際の作業を見ながら解説していきます。
今回はアパという別名アフリカ欅と呼ばれる硬い木を使い機械の脚が動かないように脚の前に材を打ち固定しました。
鉄の脚が画像右側に動かないようにします。
コンクリートに穴をあけるには予め木材に6mmで下穴をあけておくと位置合わせも簡単になりますので先にアパ材に穴をあけます。
次に穴をあけた木材を打ち込みたい場所に置き、上から鉄工用ドリルで穴の場所をコンクリートにマーキングします。
コンクリートにちょっと傷が付いたのでそこをハンマードリルで6mmの下穴をあけプラグの長さよりちょっと深い穴をあけます。
そこにプラグを金槌で打ち込んでビスで固定するだけです。
エビプラグを打ち込んでも下穴が浅いと飛び出てしまうことがあります。
そんなときは手のこやカッターで切ってください。
プラグを打ち込んだら木材にビスを通しプラグに通します。
あとは上からインパクトで締め付け完了です。
プラグの種類はたくさんありますがDIYならエビプラグで強度も十分あります。
場所や径によって探して見てくださいね。
今回はエビプラグを使用しましたがプラグやアンカーを使わずそのまま打つこともできます。
SDSプラスのビッとでは3.4ミリとか4.3ミリが多く存在しますがこれははノープラグビスというコンクリートの穴にそのまま打ち込むためのビスがあってそのノープラグビスを打ち込む下穴の径なんです。
施工は簡単になりますが、どうしても保持力が弱くなるので注意してくださいね。
こちらはノープラグビスのリンクですがパット付きなどもあるので結局プラグと同じ原理だったりしますのでやはりエビプラグがおすすめになります。
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説明をよく読んで下穴の径に注意してくださいね。
ここぞというときはプラグやアンカーを使って強固に固定して下さい。
他にも6.4mmや12.7mmなどインチの規格のビットもあります。
これらはアンカーといって金具を叩いて打ち込みコンクリート部分からボルトを出すようにするものもあります。
ただし重量の重い大型の機械や設備を固定するようなものなので一般的なDIYでは無縁だと思います。
溶剤を入れて更に強化することもできますが、今回は知識程度で「へー」で良いと思います。
振動ドリルはキーチャックがあるので色んなビットを取り付けることができますが、ハンマードリルだとSDSプラスというシャンクなので汎用性が低くビットも高価になります。
そんなときはSDSプラス用の変換チャックを試してみてドリルビットやインパクト用ビットを使うのも良いかもしれません。
このとき注意が必要なんですが変換チャックをつけてコンクリートに穴を開けてはいけないということです。
というのもハンマードリルの振動は結構強いので変換チャックをつけるとかなりのダメージがあり、コンクリートに穴を開けることはおすすめできないです。
使用する目的はドリルモードにして木工用ドリルとして使用するといった使い方が良いと思います。
変換チャックって中国製の物が安く売っているので今回は安く購入できる5つの変換チャックを見ていきましょう。
とりあえず動画を見たほうが早いと思うのでこちらをご覧ください。
動画はこちら
コンクリートに穴を開ける 番外編
と言っても①と②は使えなかったので実質③~⑤になります。
使用してみて使えそうだと思うのはこちらです。
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③のキーレスタイプは手で止められる利点はありますが締め付けが弱いという弱点があります。
でも木工用として使うならこれがおすすめかもしれません。
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④はキータイプなので締め付けは強力ですがキーを無くすことがよくあります。
毎度キーが必要なので手間はかかりますね。
キーで締めてもコンクリートでは滑ってしまいます。
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⑤はSK11のものでインパクトを持っていれば色んなビットもあると思うし取り付けも楽なのでおすすめはこのチャックが最もおすすめです。
さすが藤原産業です。安く良いものを作りますね。
ですが振動モードでコンクリートに穴をあけると取れなくなるので絶対に使わないで下さい。
私は一般的に充電式の電動工具についてはあまり中古をおすすめしていません。
というのも使用頻度がわからないし程度の良いものは値段が高騰するからです。
ですが100Vのものは割と掘り出し物の価格で見つかったりします。
ハンマードリルも例外ではなく良質な物が中古で販売されています。
Amazonの新品の価格の半値以下は狙えるので探してみてくださいね。
私が最近おすすめしているのはラクマです。
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コピペでお使い下さい。
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色んなハンマードリルや振動ドリルを使ってきましたが結局どんな作業をしたいのか?によって選ぶドリルは変わってきます。
では構造の違いにはどんな違いがあるのでしょう。
動画をご覧ください
まずは振動ドリルですが構造は至ってシンプルでドリルの軸に波状のプレートが入っていて、切り替えスイッチを振動側にするとその波状のプレートが合わさります。
その波が当たって回転することで振動するという構造です。
振動ドリルは構造がシンプルがゆえに安く作ることができるし壊れにくいというメリットがあります。
振動ドリルのメリット
・価格が安い
・壊れにくい
という点が上げられますがデメリットとしては波の大きさしか振動しないので振動が弱く大きな穴は開けられません。
振動ドリルのデメリット
・振動が弱い
格安のものでは3千円台からありますがあまり安いと当たり外れも大きくなるので注意してくださいね。
ではハンマードリルの構造はというと、内部にピストンが入っていたり振動が伝わりにくいように防振ゴムがあったり振動を相殺させる機能などがついています。
なのでコストも高く重くなっていきますがその分パワーは大きくなっていきますね。
大きいハンマードリルやになるとモード選択でハンマーモードがあるのでハツリ作業に使うこともできます。
ハンマードリルのメリット
・振動が大きい
・ハツリ作業ができる
ハンマードリルのデメリット
・価格が高い
・重量が重い
今回使用したマキタやBOSCHは一番小さいクラスなので振動ドリルとの差がそれほどありませんでしたが、大きなハンマードリルと比べるとパワーの差は歴然になってきます。
なのでちょっとしたDIY作業では振動ドリルで十分かと思います。
おすすめはE-Valueですね。
メール会員さんからAbedenのハンマードリルでコンクリートを割ることはできますか?
と言った質問をいただきました。
マキタやボッシュのハンマードリルでは必ず回転が伴うため「ハンマー」のみのモードがありません。
ですがAbedenのハンマードリルにはハンマーモードがあるためこれでコンクリートを割ってみます。
▼動画はこちら
使用したのはマキタのブルポイントです。
1点集中でコンクリートを割ることができますがいきなり厚いところは無理なので少しづつ割っていけば全く問題なく使えますよ。
◆マキタブルポイント
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今回は振動ドリルやハンマードリルなどを紹介してみましたが、コンクリートに穴を開けることはそれほど難しくありません。
しかし普通のインパクトや電動ドリルでは開けることはできないので用途に合わせて振動ドリルやハンマードリルを選んでくださいね。
ハンマーでドリルでも振動をなくせば普通の強力な電動ドリルとしても使えるのでチャックを交換し大きな穴を開けるときにも使うことができるので1個あっても損は無いと思いますよ。
ハンマードリルについてはハイエンドモデルの中古は結構値落ちするので狙い目かもしれません。
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