今回はウッドデッキの作り方なんですが長持ちさせるには腐らない材を選ぶのが最も効率的です。
でも腐らない材って言っても何を選んだらよいかわからないですよね。
それに作りたいんだけど初心者でもできるか心配ではありませんか?
ウッドデッキは実はわりと簡単に作れてしまうものなんですよ。
でもウッドデッキぐらい大きくなると安い買い物ではありませんので費用も心配ですね。
どんな材料が腐らず長持ちするのか?
塗装は何が良いのか?
DIY初心者にもおすすめの作り方は?
ウッドデッキについてはお問い合わせも多く「材料を販売して下さい」という内容もよく届きます。
需要によってはキット販売なども視野に入れようと思っていますので欲しい人は楽しみにしておいてくださいね。
もくじ
ウッドデッキの作成を希望される方は多いので、カミヤ木工でも数件施工したことがあります。
「カミヤさんは木工と名乗っているのにウッドデッキも作るんですね?」
とよく言われますが、カミヤ木工ではウッドデッキもリフォームも大きな工事でも何でもできるんですよ。
と言うか大きい物のほうが簡単なんです。
だって家具だと0.1㎜のズレも許されませんが、ウッドデッキではそこまでの精度は求められません。
だからこそ初心者の方でもウッドデッキはDIYに向いているんですね。
ただ今回のウッドデッキは僕の自宅のウッドデッキです。
「早くやらないと」
と思いながら中々手をつけられずにいました。
お客さんの商品は最優先に作りますが、自分の物だとイマイチ気合も入りません。
2日間しか時間もなかったので、自宅を建ててくれた「水野工務店」さんに手伝ってもらいました。
なるべく簡単な方法で施工したので参考にしてくださいね。
ウッドデッキの材料は何が良いか分かりますか?
カミヤ木工では「無垢の木」以外は使わないので、圧縮した木や、人に害のある防虫加工した木などは絶対に使いません。
と言うかそういった材料は長持ちしませんので。
そこで使うのは杉の「赤身」材です。
赤身材とは木の芯の材料で水にも強く栄養分が無いので虫が食べることはありません。
更に桧の「赤身」の欠点材があったのでそちらは束や大引きに使いました。
もちろん桧のほうが良いですが、杉でも赤身なら10年以上は腐らず長持ちしますよ。
注意するのはできるだけ目の詰んだ材料が好ましいです。
杉の赤味を使う時点で腐らないための塗装は必要ないのですが、杉と桧と混合してしまうのと、後で変色することを嫁さんが嫌うので色を塗ることにしました。
ウッドデッキに使う塗装は浸透性のある塗料がおすすめです。
ペンキのように皮膜があると、塗装の下で雨など水分が滞在し、モセて腐りやすくなるからです。
それに木が収縮すると剥がれる原因になります。
また皮膜ができると木が呼吸をすることができないので、浸透性の塗料が良いですよ。
今回使用したのは「ウッドガード外部用」(ブラック)という塗料を使いました。
ブラックと言っても下地の色に影響されるので杉の赤身材を使うとダークブラウンぐらいになります。
アサヒペン 油性 ウッドガード外部用 ブラック04 1.6L 木部専用 塗料 木部 木材 価格:2,870円 |
このときはウッドガードを使いましたが最近ではキシラデコールのほうが優秀だと思います。
日本エンバイロケミカルズ キシラデコール #104エボニ 1.6L 価格:5,076円 |
使用した木材は
4m 90×90 4本
3m 90×90 3本
2m 30×150 38枚
4m 30×150 1枚
全て杉の赤味でも100,000円程度で揃えられると思います。
塗料はウッドガードの0.7Lが1缶(1,700円程度)で足りたのですが、量もギリギリだったので1.6L(3,000円くらい)のほうが無難かもしれません。
基礎はホームセンターで買ってきた束石が17個で14,000円ぐらいでした。
あとは生コンやビスなど細かいものもありますが、合計で13万円くらいで作れてしまうと思います。
カミヤ木工に依頼に来る方は、「住宅メーカーに頼んだら40万円という見積もりだった」と言ってきます。
他にも聞きましたけど、大手企業だとだいたい40万円というのが相場のようです。
手すりなどがつけばもう少し増えますが、どう考えてもこの大きさなら20万円で収まると思うんですが・・・。
手すりのあるウッドデッキは作品例の中にあります。
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基礎には羽子板のついた束石を使用します。
水平を出すには透明のホースに水を入れてもできますが、はっきり言って時間がかかります。
そう高いものでは無いのでレーザーの水平器の購入をおすすめします。
あまり安物だと屋外でラインが見えないということもあるので気をつけてくださいね。
ポップリベット・ファスナー ブラック・アンド・デッカー事業部:B/D イージーレーザーレベラー BDL210S 型式:BDL210S 価格:6,264円 |
建物から水糸を平行に2本貼り、おおよその90度で縦の水糸を引きます。
この時なるべくまっすぐの材を使い3:4:5の材を作ると90度を出すことができます。
ウッドデッキならコレぐらいの精度でも構いませんが、更に精度を出すには4本の水糸の対角線を両方図り、同じ長さになるように縦の水糸を動かします。
ピッタリ同じ長さになれば90度が出たことになりますよ。
束石は水糸を芯に合わせ3尺(約91㎝)間隔で置いていきます。
束石より少し広く土を叩いておき、生コンを流します。
高さは水糸より「○㎜下げ」と合わせ水平を出します。
高さはだいたい合っていれば「束(つか)」の長さで調整できるので精度は必要ありませんが、束石の水平はしっかり出しておいてください。
生コンは最低でも2~3日は乾かします。
この時、防草シートを敷いておくと草が生えにくくなるので、敷いておくと良いですよ。
まず床板の材料を並べ塗装をしていきます。
長さは最終的に1900㎜にしますが、施工してから切るので長いままにしておきます。
塗装は天気のいい日が望ましいですね。
塗料は「ウッドガード屋外用」のブラックにしましたが、塗ってみると元の材料の色によって左右されます。
結果「ダークブラウン」のようになりました。
アサヒペン 油性 ウッドガード外部用 ブラック04 1.6L 木部専用 塗料 木部 木材【02P27May16】 価格:2,870円 |
ウッドガード外部用をよーく振ってからマイナスドライバーなどを使って開け、木の棒などでしっかりかき混ぜます。
ハケは100均で売っているもので大丈夫ですが、幅の広いほうが塗りやすいです。
ですが、塗料の缶に入る大きさでないと塗れないので注意してくださいね。
ハケで塗料を塗っていきますが、あまり厚塗りせず、まんべんなく塗りましょう。
ステイン系は厚く塗ったからといって濃く塗れるわけではありません。
木の浸透する部分にしか色が入らないので薄くまんべんなく塗っていけば大丈夫です。
1枚塗ったらすぐに雑巾やいらないシャツなどで伸ばすように拭いてください。
側面の次に表面を塗りますが、側面を塗った時のタレがムラになりやすいので、しっかりタレを拭いてください。
日があたっていればすぐに乾きます。
床板が塗れたら、大引き、束も同様に塗っていきます。
追記:この動画を撮ってから4年経った時点で天板の色はかなり剥げてしまいました。
その後キシラデコールを塗った動画を撮ったので合わせて見てくださいね。
キシラデコールで塗り直した動画はこちら
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まず大引きが5.4mいるので4mと1.4mを繋ぐ加工をします。
丸ノコで何回か溝を入れ、のみでそぎ落とし相欠き加工をします。
丸のこと手ノコでもできますが、どちらもノミでキレイに仕上げてくださいね。
加工が済んだら両隅の束石から天場を図り、束の長さを決め切り出します。
束と大引きを仮置きし、残りの束も入れていきます。
束石の羽子板に束を止め、束と大引きは下からビスで固定します。
床板が付くと自重で安定するため、そこまで強度にこだわる必要はありません。
繋ぎの部分もビスで固定し同様に束を入れて固定します。
建物側の大引きが完成したら手前の大引きを1㎝ほど傾斜を付け同様に作っていきます。
傾斜を付けたのは雨が流れるようにするためです。
最後の真ん中の大引きは手前と奥のちょうど真ん中の高さになるようにし大引きは完成です。
※注意する点は床板を貼った後に大引きがの長さが切れるように少し長めにしておいてください
床板を貼っていきますが、まず全長を貼りたい枚数×幅で割り、あまりの長さを貼りたい枚数-1で割りすき間の厚みを出します。
例:板幅150㎜×35枚=5250㎜
全長5460㎜-5250=210
210÷すき間の数34=6.1764・・・
今回はおおよそ6.17㎜だったので6㎜の切れ端を作ります。
多少の誤差はでるし、最後に大引きをカットするので問題ありません。
途中、ベランダの柱があったのでノコとのみで欠いておきます。
最後に大引きをカットして調整します。
ビスは下穴を開けとりあえず1箇所だけ打っていきます。(貼り終えたら2本目を打つ)
節が大きい時はズラしてくださいね。
打ち終わったら床板の長さを切っていきます。
ガイドになる板に添わせて丸のこで切るか、墨をつけフリーハンドで切っていきます。
最後に化粧板を回します。
大引きと床板の木口にビスを打ち固定します。
最後にルーターやカンナ、ペーパーなどで面を取り、塗装します。
余った材で踏み台を作り完成です。
上記のウッドデッキは2015年に作ったものですが、最近も杉の赤味の材について動画をアップしたところ質問を頂くようになりました。
なので少し解説し直して追記とさせていただきます。
会員さんから「ウッドデッキの簡単な作り方を教えて下さい」という質問をいただきました。
我が家のウッドデッキはとても簡単にしかも材料も最低限で作ったのでとても安く作れました。
この作り方を元に解説したいと思います。
材料は杉の赤味が腐らないのでおすすめです。
ですが一般的に杉の赤味って購入しづらいのです。
もし需要が多ければ2.0m×2.0mなどのキット販売も視野に入れて見ようと思います。
解説動画はこちら
説明で言った材のサイズはこちらになります。
・2.0m 90mm×90mm
・2.0m 30mm×105mm
特に決まりはありませんが大引きの90mm角はそれほど高くないし、板の105mmは反りも小さくなります。
105mmや120mmは3.5寸・4寸なので流通量も多いですよ。
我が家は150mmで作りましたがこれはたまたまB品の在庫が余っていたので150を使いました。
貼り手間が少なくはなりますが値段も高くなるかもしれないですね。
樹種は杉の赤味になりますが、これは私が13年前に作ったウッドデッキの化粧板が剥がれてきたので修理をしたんです。
そのときに材を見たところ全く腐っていなかったんですよ。
なので杉の赤味はとても丈夫で安く買えるんですね。
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では手順を追いながら解説していきます。
まずは基礎からですがホームセンターなどに売っている羽つきの束石を配置するのですが高さや水平を合わせるのは結構手間です。
なので生コンを下に流して水平を合わせると楽ですね。
生コンの作り方は結構簡単でセメント1に対して砂を3~4程度をよく混ぜておきます。
それに水を加えて混ぜていきネバっとするぐらいにしてモルタルができます。
それに砂利を適量加えて生コンになりますがあまり入れると基礎の下で邪魔になることもあるので注意して下さい。
順番としては位置を決めますが3:4:5の定規を作って90度を出して家の基礎から測っていくぐらいで良いです。
これでも精度は割と高いのです。
もし若干ズレてもほとんど気になりません。
束石の配置はしっかり地面を叩いてある程度硬くしておいて下さい。
角材に取手となる棒を打ち付けて叩くと良いです。
その穴に生コンを50mmほど流し束石を置きます。
もし凹みがない場合は板なので枠を作りそこに生コンを流し込むと良いです。
生コンは1日乾かせばよっぽど大丈夫ですが、時間が取れるなら2~3日は乾かしましょう。
犬走りについては束石は必要ありません。
基礎が完成したら束を立て大引きを渡していきます。
基準となる1点を決め、ここに水平になるようにあとから束の長さを決めカットしてから入れ込む感じです。
逆サイドはジャッキなどで調整すると楽ですね。
2本目は1本めの大引きに対して水平を出してきましょう。
束や大引きの位置が決まったら固定します。
ここでホゾとか考えると結構たいへんです。
なのでリングカスガイやV金具、L金具などを使って補強していきましょう。
下から斜めにビスを打っても良いですが金具を併用させたほうが安定します。
強度不足では?と思うかもしれませんが板を貼ることと自重でガッチリしてきます。
このとき大引きの長さは最後にカットするので長めにしておいて下さい。
では板を貼っていきます。
図のように左から貼っていくとして大引きの左側の長さは揃えておきます。
端から板を貼り、スキマには10mm程度のスキマを作って打っていきます。
最後の2~3枚は仮に置くようにして一度端までの長さを確認し大引きに墨線を引いておき丸ノコ等でカットします。
残りの板を貼って完成です。
化粧板はお好みで取り付けてください。
塗装は作りながら塗っていくのが良いです。
おすすめはちょっと高価ですがキシラデコールの水性が塗りやすいです。
日本の風土に合わせて作られているのでかなり持ちが良いので頻繁に塗り直すこともありません。
よく会員さんから「杉の赤味材を購入できませんか?」
というお問い合わせをいただきます。
2.0m×2.0mぐらいのキットなら5万円程度でできそうだし、仕入れの供給量が安定したら販売してみようと思います。
自分で組み替えれば1.0m×4.0mなども作れそうですね。
ウッドデッキはできれば長持ちしたほうが良いに決まっています。
外材など使うとシロアリが来ますからね。
杉の赤味は水に強くシロアリも食べません。
値段も安く軽くて加工もしやすいのでおすすめです。
これにキシラデコールを定期的に塗っておけば最低でも13年は腐らず長持ちですね。
ウッドデッキは色々動画も撮ったり記事にしたのでまとめとしてリンクを貼っておきますね。
ウッドデッキに適した材は?13年前に作ったウッドデッキを補修してわかったこと
ウッドデッキのビスのおすすめは?wakai(わかい)スレンダービスが最適!
ウッドデッキ塗装でキシラデコール水性、油性の塗りやすさ匂い浸水性などを比較します
ウッドデッキの塗装のおすすめは?4年後キシラデコール(油性)に塗り替えたときの注意点や塗り方などを解説します
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